ご挨拶

心洗い清める教え 魅せられた

高野山に感謝のカフェ

北海道函館市出身。
北海道で旅館の従業員として生活していた20歳の冬、乗っていた車が崖から約4メートル転落する事故に遭いました。幸いにして運転していた知人ともに無事でした。
その時、姉が高野山を訪れた際のおみやげで、腕につけていた数珠の糸が切れた事に気付き、 「大師が身代わりになって助けて下さったのかな」と信仰心が芽生え、日頃の生活でも折に触れ、お経を唱えるようになりました。
結婚して、札幌市で平穏な日々を過ごしていましてが、夫の事業が行き詰まり、家庭に暗雲が立ちこめ、数千万円以上の借金を肩代わりした状態でまだ24歳の時に離婚。
どうやって人生を再生させるか。
北海道から大阪に出て仕事に就き、自活した暮らしをしよう・・・。
そう思案した時、若い頃、一人旅で訪れた高野山での記憶が柔らかく心を包んだように感じました。
「高野山に近いから」という理由で大阪を選び、飲食店などで休みなしに働き、経営についても懸命に学び、今は大阪・北新地でラウンジ2店を経営するまでになりました。
生活は軌道に乗りましたが、それでも人間関係での悩みは尽きません。
答えが見つからない気持ちになった時には、高野山に足を運び、静かに祈る時間をもちました。
「高野山で自分を見つめ直すと、嫌なことも洗い流され、心がリセットされる」そう感じて、昨年春、高野山真言宗の寺院で得度し、「光海」の法名を授けられられました。
そして2014年の秋に、「新しい命を貰ったことに感謝し、誰かの光になりたい」と奥之院に近い古民家を借りて、カフェ「光海珈琲」をオープンさせました。

「光海珈琲」は25席の小ぢんまりした店内で大きな窓からは高野山の四季を感じる事ができます。
提供するコーヒーはオリジナル焙煎。
番茶にもこだわりがあり、各地で出会いが会った方々が丹念に作ってくださるものを、高野山のわき水をつかいご提供いたしております。
カップも内側には、私の好きな空海の言葉「心を洗って香とし体を恭んで花とす」という文字を入れ、清らかな香のように心を洗い清め、花のように慎み深く暮らそう…
また、提供するランチや料理では高野山麓の野菜をふんだんに使って各地から来られる参拝者をおもてなしできるように新鮮なものをとこころがけ、地元の方々にもご協力いただいております。
高野山でも「落ち着いたカフェ」としてもてなしたい。私は苦しい時、大師がまさに心の支えになって下さった。
その気持を胸に大師の偉大さを大勢の人が知るきっかけになればうれしい…
高野山にお越しの際は是非、一度ご来店ください。